裏側矯正スペシャリスト訪問記

ORTHODONTIC SPACIALIST INTERVIEW ISSUE
vol.14
INTERVIEW ISSUE
おだいら矯正歯科
小平 安彦 Odaira Yasuhiko
 

大人の矯正に対応した専門施設を増設

宇都宮市にある「おだいら矯正歯科」の院長小平安彦先生から近況を伺いました。
開院から10年が過ぎた時期に、成人矯正専門の「おだいら矯正歯科 For Adult」を別棟で建てました。その狙いは何だったのでしょう。
 
For Adultの建物
 
 
外壁に使われた大谷石が
落ち着いた雰囲気をだしています
 

■なぜ「For Adult」を作ったのですか

まず、同じ「矯正歯科」という名前がついていますが、成長発育のある子どもと成人の矯正では、治療計画や治療方針の立て方、治療方法など多くの点が違います。
子供の矯正は準備矯正などと呼ばれており、これは成長発育を考慮しながら歯を並べる土台を治すことを考慮した治療になります。これに対し成人の矯正は本格矯正などと呼ばれており、ほとんどのケースは今ある土台に対して、どのように歯を並べるかを考慮する治療になります。
以前からこの全く違った治療を同じ環境でやることを疑問に思っていました。
医科の世界では内科と小児科でわかれています。歯科でも一般歯科と小児歯科と分かれています。ではなぜ矯正歯科は子供と大人で分かれていないのでしょうか?
私はこのような理由から矯正歯科こそ分けて治療すべきだと思います。
また、患者さんのニーズにも違いがあります。当院では成人の方の8割がなるべく人目に付かずに治療したいという思いから舌側矯正を選択されます。そのような患者さんは、治療も人目に付かずに治療したいはずです。一方で多くのお子さんは自分がどんなことをされるんだろうと不安を抱いて来院されます。そんなお子さんたちはオープンな治療環境でワイワイ治療している方が安心すると思います。
そのような事を考慮し、従来の診療室がワイワイ楽しい診療室であるのに対し、「For Adult」はプライバシーを重視した、完全な個室での治療環境を造りました。
 
明るいけれども落ち着いた
雰囲気を出しています
 
 
個室でプライバシーが保たれます
 

■日本矯正歯科学会の専門医を取得されましたね

はい。課題になっている症例を提出するのですが、10ケースの指定された症例を提出しなければなりません。症例を集めるだけでも大変なうえ、当然これらの術後が適切か厳しい審査が行われ試験されます。
日本矯正歯科学会の認定医は約3,000人いますが、専門医は約300人です。それだけ審査が厳しく狭き門なので合格したときには本当にホッとしました。
ただ、一度合格すると永久にその資格があるわけではなく、5年後ごとに更新の審査を受けなければなりませんので気が抜けません。
 
日本矯正歯科学会 専門医資格証
 

■なぜそれだけ難しい専門医を目指したのですか

一番の理由は専門医が常駐することで当院を矯正歯科医の臨床機関に登録出来ることです。
臨床機関になると基礎研修を受けた後、その医院で最低3年間勤務した先生は日本矯正歯科学会の認定医取得のための試験を受ける資格が得られます。
矯正歯科で認定医を目指すモチベーションの高い有望な先生に当院で働いてもらいたいと思っています。

■設備面でも歯科用CTを導入されましたね

インプラント治療などでCT画像を利用して安全な治療を行うことは一般的になりつつありますが、矯正歯科でCTを利用している医院はまだ多くないようです。
ただ実際にCT画像を確認するとわかるのですが、今までのレントゲンでは見えていなかったところが見えるので、歯の移動方法や方向を考えたり、各段に診査・診断の精度が上がりました。
 
KaVo社製の歯科用CT
 
 
CTで撮影した画像
 

■最近の矯正治療でのデジタル化の流れはいかがですか?

口腔内をスキャナーで読み取りデジタルデータにする流れがアメリカを中心に進んでいますが、印象を取らなくて良いので患者さんの負担も軽くなります。このデータを元に矯正装置のワイヤーを装置のメーカーが曲げて医院で患者さんに付けて行く方法もあります。
当院でも患者さんの石膏模型を3Dスキャナーでデータとして読み込み保存する方法をはじめています。
先日矯正歯科のデジタル化に対応した勉強会に出席しました。総括ではデジタル化することで治療が簡単になると思っている人も多いようですが、むしろ今までより情報量が多くなったことで使いこなす力量が必要になるというお話しがありました。
全くその通りで、デジタル技術を使わなくても治療出来る技術があってはじめてデジタル化された治療が生きるものと思います。
 
床や壁にも大谷石が使われています
 
 
栃木SCのスポンサー
 
■訪問を終えて
大人の矯正治療と子供の矯正治療をハード面でも分けることで、患者さんと治療する側の双方にメリットが生まれることがよくわかりました。
小平先生は日光出身で、地域への還元と発展をこころがけています。以前から地元アイスホッケーチームの栃木日光アイスバックスのスポンサーに参加していましたが、今回栃木県のプロサッカーチーム「栃木SC」のスポンサーにもなったそうです。
For Adultの建物には随所に栃木県名産の大谷石を使うなど医療にたずさわりながら、地元との繋がりを大切にしている医院です。
 
 
  • 住 所
  • 〒320-0061 栃木県宇都宮市宝木町1-2588-44
  • 電話
  • 028-650-7150
 
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