裏側矯正の口腔衛生管理

ORAL HYGIENE MANAGEMENT OF THE INVISIBLE ORTHODONTIC

矯正装置を付けたお口の中のブラッシングはとても重要です

普段の生活においてもお口の中のケアを行うことは大切ですが矯正装置が付いた歯にはしっかりとした管理を行うことが必要です。

何も付いてない歯に比べ装置が付いていると汚れが貯まりやすくなります。

ブラッシングが不十分で矯正装置や歯と歯肉の間に食べかすが残ると歯垢(プラーク)となります。歯垢は細菌の塊のため口腔ケアが不十分な状態が続くと歯肉が腫れてしまいます。歯肉は一度腫れてしまうとすぐには健康な状態に戻すことはできません。そのため歯肉が腫れる前に適切なブラッシングを行い、歯垢を取り除くことが重要になります。

歯科衛生士さんに聞く

歯科衛生士 白根 香奈子
今年の4月に行われた世界舌側矯正学会で口腔ケアについて講演した白根さんにお話を伺いました。

よく、患者さんから裏側矯正の場合は、ブラッシングが難しいため、虫歯や、歯周病になりやすいのではないかと聞かれますが、きちんと口腔ケアをすることによって口腔疾患に対するリスクを低くすることができます。
しかし、歯の裏側は直視しにくいため、表側の矯正よりも高度なブラッシング技術が必要となります。そこで患者さんには、ブラッシングの練習と、モチベーション作りをしていき、一人一人に合わせた指導を行っていきます。

裏側矯正の場合、メインテナンス不足により著しくみられるのは歯肉炎です。一度歯肉が腫れてしまうと、元の状態を簡単には取り戻しにくく、自然に治ることは期待できません。
また、歯肉炎が起きてしまった場合は、矯正治療より炎症を抑えることを優先したり、ひどい場合には、矯正器具が付けられず矯正治療を中断することがあります。
初期段階でのブラッシングの練習は、日々の患者さん自身のケアが上手くなるようにするためにも、とても重要なこととなります。
当院では、装置装着前の歯ブラシ指導において、多少テクニックを必要としますが歯の裏側の状態を確認するために鏡を使ってブラッシングして頂くように、小さなデンタルミラーをお渡します。ブラッシングの際には、裏側の歯肉の状態を、鏡を見て確認するよう指導しています。

当院で用いられている装置は、従来に比べ非常に小さくなりブラッシングがしやすくなりました。口腔内の衛生状態も、以前と比べ清潔に保ちやすくなりましたが、油断してしまうと口腔疾患に対するリスクが高まってしまいます。歯肉に炎症がある場合は、歯の矯正治療も行いにくく、治療も上手く進みません。
意外と知られていませんが、適切なブラッシングなどは、患者さんの協力があってはじめて治療がスムーズに進んでいくのです。矯正を始めたころのブラッシングに対するモチベーションを終了時まで保ち続け、適切なブラッシング方法を身につけて頂くことが私の仕事なのではと思って指導しています。
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