舌の位置と矯正装置

A POSITION OF THE TONGUE AND INVISIBLE ORTHODONTIC
皆さん口を閉じたときに舌の位置がどこにあるか、気にしたことはありますか?
実は正しい舌の位置というものがあって、口を閉じたときには上あごの天井についていることが正しいとされています。

舌の位置が低い人はしゃべったときに発音が少しこもった感じになりますが、知らず知らずのうちに舌で歯を押してしまい、受け口や開咬の原因になっている場合も多くあります。開咬や受け口の患者さんの場合はかなりの割合で舌が下についていることが多いようです。

では矯正装置を歯の裏側に付ける舌側矯正の場合、舌の位置は治療や患者さんの装置の慣れ具合に影響を受けるでしょうか?

大阪のひがしさわ矯正歯科医院で開咬や受け口の患者さんを対象に下の歯の裏側へ付けた矯正装置についてアンケートをとりました。

【質問】下に付けた矯正装置にも慣れましたか?
(2週間後の来院時に聞いています。)
  • すぐに慣れた 6人
  • 1週間位で慣れた 10人
  • 1週間では慣れなかった 5人
舌の位置が低い位置にある可能性をもつ人でも、多くの方は問題なく装置に慣れたようです。慣れにくい人もいましたが、最終的には皆さん無事に治療を終了されました。

表側からの矯正の場合は舌について意識することなく治療を終えますが、裏側からの矯正では舌の位置を意識することでその後の生活で舌を正しい位置へもっていこうとするきっかけにもなっています。

また、上の前歯を舌で押す癖がある場合、裏側に矯正装置が付くことでその癖を防止する役目を果たし、意識して舌で歯を押さなくなります。前歯を押す癖をなおすことで、矯正装置を外した後の後戻りリスクが減ります。

自分の舌の位置が正常な位置ではないことを初めて知って、正しい位置へ舌を戻すようなトレーニングを受ける方もいます。この舌の位置の治療を筋機能療法といい、歯科医院でトレーニングを受けていただく方もいます。

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